すぐるーむ

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出過ぎる杭は打てない

去年まで市街に住んでいた私は、仕事の都合で田舎へ引っ越すこととなった。

田園が広がるのどかな風景が気に入り、即決で中古物件を購入した。

もう何年も人が住んで居なかったため、多少修繕が必要だったが、新築を建てるよりは安く、何より風情のある家だったので、そのままの形を残すべく、室内だけリフォームをおこなった。

改修中は人の出入りや音が出るため、近隣住民へ挨拶にまわった。

「若い方がわざわざこんな田舎に引っ越してきたの?私達は年老いているから宜しくね。」と歓迎してくれる人もいれば、「よそ者なんだから、色々迷惑かけないでくれよ」と厄介払いする人もいた。

田舎に住んでいる祖父母と生活していた時期もあったので、田舎での生活に抵抗はなかった。

むしろ、快適なぐらいだった。

そんな生活を送っていると、以前厄介払いしていた人が、いきなり訪ねてきて、「あんたの家からトタンが飛んできた。当たったらどうするんだ」と怒鳴ってきた。

私の家は木造だったので、トタンなど飛ぶはずがない。

何かの勘違いではないかと伝えたが、全く聞く耳を持たず、極めつけは「このよそ者が!」と言い放ち、姿を消した。

普通だったら言い返したりして揉めごとになるだろうが、私は無駄なエネルギーを使いたくないので、平然とした態度で、伝えたいことだけ伝え、あとは相手にしなかった。

たぶん、その態度が気に食わなかったのか、日に日にエスカレートしていった。

近隣住民に根も葉もない噂を広げ、一丸となって押しかけてくる時もあった。

もちろん、対抗策は考えており、敷地は全て見渡せるように防犯カメラを設置したり、人が入ってきたら、ブザーが鳴るように警報器も設置した。

その対抗策があってか、段々文句を言う人は居なくなっていった。

少し物寂しさを感じるほどだ。

出る杭は打たれるが、出過ぎる杭は打たれないということだ。